ブログ−2017年
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久里屋設計界隈散策-その107 名古屋地方気象台
2017-10-30
名古屋地方気象台は千種区日和町二丁目地内にあり、当社から約3.4km南西の方向に位置しています。日々の天気予報で大変お世話になっている施設です。名古屋に永年住んでいましたが今回生まれて初めて気象台を目の当たりにしました。意外に近くにあったのにもかかわらずこれまで一度も訪れることなく過ごしてきたので何か不思議な感じがします。こじんまりとした施設で住宅に囲まれた高台の閑静なところにありました。高台なので周りの景色が一望に見渡せ特に南方の眺望が素晴らしいです。
沿革は最初明治23年名古屋市南武平町二丁目に県の機関である名古屋一等測候所として創立。明治35年愛知県測候所に改称、大正12年現在地に移転、昭和13年国へ移管し中央気象台名古屋支台に改称、昭和14年中部気象管区所属となり名古屋地方気象台に改称、昭和20年名古屋管区気象台に改組、昭和24年東京管区気象台所属となり名古屋地方気象台に改組今日に至っています。公共交通で行くには地下鉄東山線/名城線本山駅下車徒歩約10分、市バス池下11系統春里町停留所下車徒歩約5分かかります。
昔から名古屋地方気象台の観測場所は環境の良いところにあると言う話を耳にする機会が多くこれまでずっとそういう認識で過ごしてきました。温湿計・雨量計・風速計などの観測装置が並んでいる場所は風通しがよくて陽当たりのよいところだと巷でよく話題になります。今回観測しているフィールドを始めて見ましたがなるほど今までの話が全て納得できました。また観測フィールドの傍らの茂みにある桜の木が開花宣言の発表に使われる木だと思われます。そう思うと天気予報が身近に感じられます。
フィ-ルドを見ると昔小学校にあった観測用の百葉箱の姿が見当たらないのでおやと思いました。そもそも百葉箱はイギリスで研究が始まったそうで、私達の記憶にある小学校で見たものは1873年から使われ始めたものでスティーブンスン型百葉箱と言い日本国内では内務省測量司が1874年にイギリスより導入したのが始まりとのこと。1990年代に気象台・測候所などの気象官署での百葉箱による気温などの観測は廃止され、百葉箱の代わりに強制通風筒と呼ばれる装置による観測をしているのだそうです。