まともな賃貸住宅のつくり方
家賃はその地域の相場レンジで設定
家賃は建設予定地周辺の相場範囲内で設定する。高くてもそのレンジに留めること。逸脱した家賃は新築時から苦戦することになるし、また入れ替え時に相場へと家賃は下がって行くことになる。相場家賃に留めるためには建築工事費を抑える必要あり…設計と施工は切り離し施工業者は入札で決める。
家賃を地域相場でつくるには
大手業者(量産メーカー・賃貸マンションゼネコンなど)を選ばないこと…大手業者の高い間接経費でかなり事業費が高くなります。設計事務所に依頼し工事を地元建築業者による入札で決める…工事費が適正価格となり表面利回りがよくなるので常識外れの無理な家賃設定にしなくてもよくなります。
間取りは住み手の気持ちでつくる
賃貸住宅は住まいです。人が住むには人間らしく住める空間が必要です。狭すぎて圧迫感のある部屋・低すぎて窮屈な天井高・大きく部屋内にはらむ柱や梁・狭すぎる玄関・狭すぎる廊下など気分を不快にさせる空間はダメです。無理やり詰め込んだレイアウト・名ばかりのW.CLや収納もNGです。
広さ(専有面積)は住戸タイプに相応しくする
住戸タイプに相応しい専有面積が必要です。1K・1Rは25~30㎡、1LDKは40~50㎡、2LDKは60~67㎡、3LDKは70~80㎡が標準的専有面積です。たとえ賃貸住宅と言えどもこれを大きく下回るような子供だましの面積では住みにくく使いづらいので長い目で見れば入居率が低下して行く物件になります。
部屋の短辺方向は最低でも2.5m位(壁芯々)は欲しい
部屋と呼ぶには短辺方向長さは壁芯々でどれくらい?経験上から2.5m位(百歩譲っても2.3m位)までが限界です…これ以下だと普通の人は部屋と知覚できず閉所圧迫感で長く居るのはつらくなります。狭すぎるとベッド等の家具を置けば身動きすることもできません。2m以下では部屋ではなく物入です。
ウオークインクローゼットの奥行は?
一般的にウオークインクローゼットと呼べるのは奥行が900mm(壁芯々)を超えるものです。最低でも1000mm~1100mm位は必要です。広さから言っても半帖位のものをウオークインインクローゼットと称するのも如何なものか?名ばかりのウオークインクローゼットでは入居者は首をかしげます。