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ブログー2024年

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賃貸住宅見晴台 空き家多いのに賃貸つくって大丈夫?

2024-06-25
 2018年度の統計によれば全国で空き家数が848万9千戸で全国住宅総数の13.6%を占めています。少子高齢化の進展・人口移動の変化などで空き家は増加の一途をたどっています。その内賃貸用空き家は455万5千戸(53.6%)で民営に限って言えば360万4千戸(42.4%)の空き家となっています。その内29㎡以下の住宅が88万6千戸(24.6%)と最も多く、その次に多いのが30~49㎡で79万8千戸(22.2%)となっています。両方の戸数を合わせると賃貸用住宅の空き家全体の46.7%と約半分を占めています。
 投資賃貸住宅として増えているのはこの面積規模(29㎡以下・30~49㎡以下)が主です。即ち既に空き家が多いゾーンです。確かに東京圏・大阪圏・名古屋圏だけは転入者が増えています…東京圏が突出して多い。だから投資賃貸住宅に入居不安はないと言う説もあります。しかしこのゾーンの投資賃貸住宅は昔から多くつくられていて既にストックがかなりあります。今行き場を失った余剰マネーが投資賃貸住宅に集中しこのゾーンの供給過剰がさらに拡大、これに人口減少が加わり行き詰まってきます。
 投資賃貸住宅は好立地集中・相場逸脱家賃・窮屈な間取りが三大特徴です。入居者視点で見れば何も好立地の所に必ずしも住みたい人ばかりでもないし高過ぎる家賃を払える人ばかりでもありません。それに住みにくくて窮屈な間取りはイヤだと言う人もいます。三大特徴を入居者に押付ける賃貸物件をつくってもどこへ住もうと住む人の自由なので宛外れだと部屋は埋まりません。供給過剰とミスマッチで部屋が埋まらずまた家賃が下落して行けば賃貸住宅投資の目論見は失敗に終わることになります。
 いくら都会であるからと言っても住みにくい窮屈な間取りで看過できる人ばかりでもありません。まともで住み易く窮屈でない住まいに住みたいと思う人も結構いると思います。利便性の高い都会でなくとも人間らしく暮らせるところに住みたいと思う人もいると思います。しかし建築費高騰のせいで新築されるのは投資目的・量産業者による割高家賃・窮屈な物件が多くまともな住み易い良質賃貸住宅物件が最近あまりつくられていません。今後はこの住み易い良質賃貸住宅物件の不足が見込まれます。

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