ブログー2024年
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賃貸住宅見晴台 家賃値上げどこまで通用するのか?
2024-03-31
建築工事費高騰の影響が新築賃貸住宅の家賃に表れています。ハウスメーカー系が相場より約4~5割高の家賃、アパ-トメーカー系物件が相場より約2割高の家賃で新築賃貸住宅を建てています。投資賃貸も同様に割高家賃です。入居状況を聞いて見ると苦戦し満室にするのに随分時間がかかるそうです。最近では時間が経っても中々満室にならなくなっているそうです。極端に吊り上げた家賃で入れる人がそれほど多くいるとも思えず入れる人が一巡したら埋まらなくなるのは当然の結果かも知れません。
結局建築費上昇分を家賃で吊り上げても入居者の収入が同様に上がっていれば問題なく部屋は埋まるでしょうが現実はそうではありません。政治が言うベースアップ目標は大企業の儲かっている一部の会社だけの話です。また民間労働者の約70%が中小企業なのでインフレ率を上回るベースアップ等と言うのは労働者全体で見れば非現実的な話です。無能政府による超円安インフレが生活者の暮らしに大きなダメージを与えていますし加えて年金生活者は年金額を減らされ生活が苦しくなってきています。
一般庶民の給与は少々上がるかも知れませんが政治で言うほどのベースアップは到底不可能です。それどころか社会保険・税等の国民負担率がどんどん上げられ実際手取収入減少の方が大きくなっています。収入が増えない中の近年の食品値上げでエンゲル係数が一段と高くなり高熱費等の値上げと相まって庶民の倹約志向が一段と強まり国内消費が低迷を続けています。そんな状況下で家賃だけ大幅に上げることが一体できるのでしょうか?…一般庶民からはレッドカードを突き付けられる気がします。
賃貸住宅も高騰し販売不振に陥っている分譲マンション・戸建建売住宅と同じ道を辿り高過ぎる家賃の賃貸住宅は入らなくなるのでしょう。従って家賃が吊り上げられないなら高い建築工事費のため今迄のような表面利回りは到底望めません…賃貸住宅経営は昔のように地主さんがやる事業に戻って行くのかも知れません…地主さんが先祖の土地を守るため手段の一つとしてやっていたのがそもそも借家・賃貸住宅事業の原点です。投資対象として借入迄して金儲けできる事業ではなくなるのかも知れません。