ブログー2023年
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賃貸住宅見晴台 賃貸住宅どうなるこの先ーその2
2023-11-30
今現在は供給過剰になっている賃貸住宅ですがそれはあくまで全体総数のこと。内容別に見ればつくり過ぎてだぶついているのは投資賃貸住宅・量産メーカーのものがメインです。また地域別に見ても大都市圏それも特に駅近物件がかなりだぶついているのです。空室拡大を無視しそれでもなお執拗にこれらの物件をつくり続けています。反面一般の地主さんがつくってきたような良質一般賃貸住宅については建築工事費高騰のため銀行融資が付かず殆ど新築物件が建たなくなり供給されなくなっています。
高騰建築工事費・地価の影響で分譲マンション・戸建建売・注文住宅が高くなり過ぎて手が届かなくなりマイホームの夢を断念せざるを得ない人々が増えています…また住宅ローン金利も今後上がり益々取得困難になります。これらのマイホーム難民と言える人々はやむなく賃貸住宅に住み続けることになります。この人々の割合が増え続ければ賃貸住宅がその分必要となり安定した需要となります。マイホームの代わりに住むのですから住み易さ・使い易さ・納得できる家賃などが重要なカギになります。
2018年度の統計によれば賃貸住宅総数は1900万戸、そのうち1980年以前に建築された旧耐震基準物件が約300万戸あります。これらの賃貸住宅は徐々に解体消滅して行く運命なのでその分新築供給がなければ総数は減って行くことになります。また昔から言われていますが賃貸住宅総数だけは確かに供給過剰ですが質的に高い物件はそれほど多くはないと言う現実もあります。今地主さんによる良質一般賃貸住宅が建築費高騰のせいで新築供給されなくなったのでそのレベルの物件が不足気味となります。
マイホームの代わりに住む賃貸住宅としては住みにくい賃貸住宅・窮屈な投資賃貸住宅・高過ぎる賃貸住宅は敬遠されます。そしてやはり戸建住宅に近いような質的に高いものが求められます。狭すぎる部屋・収納が少ない間取り・狭すぎる玄関・動線計画の悪い間取りなどの物件にはこの人々は入りたくないでしょう。永年我が家と思い住み続けることができるような愛着の持てる賃貸住宅であることが必要です。そのためにはしっかりとした設計をしつくりもそれなりのものにすることが求められます。