ブログ-2020年
ブログ
賃貸住宅見晴台 コロナ下の賃貸づくり➁
2020-08-08
コロナ禍の所得環境の悪化により一部で家賃の下落傾向が出てきています…感染防止の為のテレワーク継続・企業の転勤抑制・遠隔授業の普及等で法人需要・学生需要が冷え込んで空室が増えている状況もありますし、また収入減少のため家賃の安い物件への引っ越しも目立ってきています。これらが下落ムーブを起こしているのでしょう。そんな中でこれまで乱造されてきた投資型・量産型賃貸住宅が巷で溢れ返り供給過剰になってしまっている賃貸住宅市場で新たに賃貸住宅をつくっても大丈夫か?
コロナ禍の感染拡大は何れどこかで収束する時がやってきます。決してこの状況が永遠に続く訳ではないでしょう。コロナが収束すれば賃貸市場も平時に戻り冷え込んだ賃貸住宅需要は必ず元の状態に回復してきます。今は確実に賃貸住宅が供給過剰ですがだぶついて社会問題になっているのは不健全な投資賃貸住宅や陳腐な量産賃貸住宅です。しかし健全な普通賃貸住宅は投資賃貸住宅や量産賃貸住宅の大量増産を恐れあまり建てられおらず逆に入居者が真に欲する良質物件は不足気味となっています。
コロナ不況による企業活動停滞の影響で勤労者の収入環境の悪化が拡がっています。このままこの傾向が進むと勤労者の持ち家志向が一段と弱まりその反面賃貸住宅志向が強まって行くと思われます。分譲マンションの販売低迷や戸建住宅の取得意欲の低下が鮮明になってきていますのでこれからの日本は人口減少にも関わらず賃貸住宅の需要が底堅い拡がりを見せる可能性があります。勤労者・一般庶民が諦めたマイホームの代わりを期待し選ぶ賃貸住宅には相応の健全性・充実性が求められるのです。
コロナ不況下・ポストコロナでも賃貸住宅事業計画を実現し安全な軌道にのせるためにはどうしたらよいのか?①市場にあり余る陳腐な賃貸住宅(投資系・量産系に多い)は避ける ➁利益優先でなく住む人にとっての快適性・健全性を優先した事業計画とする ➂工事発注先は競争入札で決定する(設計施工一括発注は割高となりリスクが高い) ④無理な家賃設定で事業計画を立てない…これらを守り進めれば銀行融資が付く無理のない事業計画となり供給過剰下でも入居が安定する優良物件になれるでしょう。
※この前はコロナ下の賃貸づくり①をご覧ください。