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ブログー2022年

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建築業界見晴台 強インフレ下に不況の芽

2022-06-30
 歴史的な物価高が世界を覆っていて日米欧30カ国の4月の生活費(食料品・光熱費・家賃・住居費を合成した物価指数を計算したもの)は1年前に比べ約1割上昇しているとの発表がありました。その上昇ペースは新型コロナウイルス禍前の7倍に達しているとのことです。日本の上昇率は日米欧の中では低い方なのですが、日本においてはここ20年間くらい平均年収の伸びが世界中で大きく見劣りしていることから生活の苦しさでは高い方ではないでしょうか。これは消費動向に直結することになります。
 今のような資源インフレ下では資源国は儲かってよいのかもしれませんが、消費国・消費者側に取っては苦しい状況が続きます。資源を持つ国と持たざる国で明暗が分かれています。食料品・エネルギーなどの高騰により 後進国で貧しい暮らしをしている人々が困窮を極めています。建築業界では相変わらず鉄・セメントなどを中心とした建材や建築設備価格など建設物価もこの物価高傾向の中インフレ傾向が続いていて建築工事費は上がる一方ですので見積り不調が増えて動向はあまりよくありません。
 アメリカを筆頭にして急激な金融引き締めが世界中で拡がり景気後退の様相が強まってきています。
インフレ封じ込め対策で金利を上げてきているのですが、これは効きすぎると逆効果で景気後退を呼ぶことにも繋がります。既に景気後退を懸念して不動産投資信託(REIT)からの資金流出が加速しているようです。また上がる一方の資源についても銅・亜鉛・鉛・木材など下落しているものもあります。製造業で在庫が急増してきて製造業の景況感が悪化しているのも景気後退のサインであると言えます。
 このままインフレがずっと続くと言うのは歴史的にもあり得ないのではないでしょうか。どこかで流れが変わるときがきっと来るはずです。インフレ退治の金利上昇が効き過ぎて景気後退の面も出ています。不況に入れば当然需要が減少しものがあまり売れなくなりますので、価格の下落につながります。今のコロナウイルス・ウクライナ侵略戦争の影響が薄れてくれば生産・流通も正常化し安定した経済に戻ってくるでしょう。建築業界も極端な資材・製品の高騰がやがて納まるときがくるのでしょう。


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